卒業研究概要
柾本 紗英(岡山大学 医学部保健学科 検査技術科学専攻,2025年度後期)
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に何度も呼吸が止まる病気で、日中の眠気だけでなく、脳卒中や心筋梗塞などの重大な病気の原因になることもあります。患者数は非常に多いと推定されている一方で、実際に診断や治療につながっている人は少ないのが現状です。その理由の一つとして、診断に用いられる検査の負担が大きいことが挙げられます。近年、ウェアラブル機器から得られるデータを用いて睡眠中の無呼吸を検出する研究が進められていますが、その際にはデータを「エポック」と呼ばれる一定の時間ごとに区切って解析する方法がよく用いられます。本研究では、SASの重症度を評価する指標(AHIなど)ごとに、エポックなしで算出した結果に最も近い結果が得られる条件を検討しました。さらに、その条件で算出した各指標の値は、エポックを⽤いない場合の算出結果と同等とみなせるのかを明らかにしました。本研究の成果は、ウェアラブル機器を用いたSASの睡眠解析の信頼性向上につながることが期待されます。